アウディは先週、新型「A5」を発表した。これは3世代目となるモデルであり、従来の「A4」に別れを告げる形となる。ドイツの自動車メーカーは、「A4」と「A5」のデザイン言語を融合させ、「よりシャープなデザインとダイナミックなプロポーション」を実現したと強調している。
豊富なパワーラインナップ
新型A5の標準モデルには、2.0L TFSI 直列4気筒エンジンが搭載され、最高出力268馬力、最大トルク400Nmを発揮する。よりパワフルな「S5」では、3.0L TFSI V6エンジンが採用され、362馬力、550Nmのトルクを提供する。
どちらのモデルも、7速Sトロニックデュアルクラッチトランスミッションと「クワトロ」全輪駆動システムを搭載。これにより、高いパフォーマンスと安定した走行性能を両立している。
また、アウディは今回のA5/S5では、路面からのフィードバックが向上したと説明。ステアリングラックをボディに直接マウントし、より剛性の高いトーションバーを採用することで、ハンドリングの精度を大幅に向上させた。さらに、フロントサスペンションや操舵系のコンポーネントも改良され、より素早いステアリングレスポンスを実現している。
ワインディングロードでも優れた走行性能
新型A5は、曲がりくねった道でも優れたパフォーマンスを発揮する。リア寄りのアンチロールスタビライザーとリアサスペンションの剛性強化により、コーナリング性能が向上。さらに、ブレーキトルクベクタリングが搭載されており、必要に応じて各ホイールに個別にブレーキをかけ、タイトなコーナーでも優れた旋回性能を発揮する。
一方、S5は、電子制御ダンパーを備えた「Sスポーツサスペンション」がオプションで用意され、走行モードは3種類から選択可能。どのサスペンションを選んでも、S5の車高はA5より20mm低く設定されている。
ホイールの選択肢として、A5には18インチまたは19インチのオールシーズン・ランフラットタイヤが用意される。S5では19インチまたは20インチのホイールが選択可能で、サマータイヤまたはランフラットタイヤの組み合わせとなる。
デザインの進化が際立つ
新型A5のデザインは、アウディが特に誇るポイントのひとつ。ボディサイズは従来のA4よりも長さが2.6インチ、幅が0.5インチ、そして高さが1.6インチ増加しており、より堂々としたシルエットに仕上がっている。
リアエンドのデザインも特徴的で、流れるようなボディラインは短縮されたトランクリッド上のリップスポイラーへと繋がる。このトランクはリアウィンドウと共に開くハッチバック式を採用し、収納容量は22.6立方フィート(約640リットル)、リアシートを倒せば最大36.6立方フィート(約1036リットル)まで拡張可能。
フロントデザインは、大型のハニカムグリル、モールドエアカーテン、スリムなヘッドライトにより、よりアグレッシブな印象に仕上がっている。S5では、特別なサイドエアインテークや「立体的に強調されたエアカーテン」が採用される。
リアには、車幅いっぱいに広がるライトストリップとダークトーンのディフューザーが組み合わされ、スポーティさをさらに強調。どの角度から見ても、アウディらしい洗練されたスタイルが貫かれている。